朝ドラ「ひよっこ」第9週 第49回レビュー

小さな星の、小さな光1

今日の物語

朝、乙女寮

1965年(昭和40年)11月28日。

コックの和夫と舎監の愛子は、寮生たちがいない食堂で、食器の片付けをしていました。

(朝食の片付け?)

愛子は、鼻歌を歌いながら作業をします。

和夫は、そんな愛子に違和感を覚えます。

和夫「…どうした?愛子ちゃん」

愛子「え?」

和夫「何かあったか?」

愛子「…ううん。…ああ、忙しいね、寮の仕事はね」

和夫「まあな、もう慣れっこだけどな」

愛子「そだね…」

この2日前、給与の減額があったのでした。

ナレーション「オリンピック景気の反動で、需要が落ち込み、企業は過剰な在庫を抱えることになりました。昭和40年は、高度成長期で唯一の「不況の年」だったのです。それにしても、つらくて不安な年末ですね…、みね子たちにとって」

夜、乙女寮 みね子たちの部屋

みね子は、奥茨城の家族へ手紙を書きます。

宗男叔父さんのためには、ビートルズが載った雑誌も用意しました。

豊子は勉強、澄子は寝る準備、幸子は好きな雑誌を読み、優子は編み物、時子は劇団の台本を読んで役やセリフのイメージをふくらませているようです。

ふと、みね子と目が合った時子が微笑みます。

みね子の心『お父さん…。私はこの時間が一番好きです。みんな思い思いに自分のことをやっていて、穏やかな時間です。みんな、おんなじ時間を一緒に生きてんだなぁって気持ちになります。みね子はお母ちゃんに手紙を書いています。「お盆には帰れなかったけど、お正月には帰ります」と。』

幸子「ねえ、素敵だと思わない?」

優子「ほんとだあ」

みね子「なんです?」

幸子が雑誌を広げ、皆が集まってきました。

みね子「わっ、素敵だなぁ」

幸子が広げたのは、洋風の家の特集でした。

澄子「外国みてえ」

豊子「部屋にこの家具はついてねえですよ。自分で買えということです」

みね子「わかってるよ、そんなことは。でもホラ、頑張れば、こんな風にいつか慣れるってことでしょ?」

豊子「そんですね」

澄子「なんだ~くっついてるんじゃねえのか~」

5人はふふっと笑います。

優子「でも、抽選なんでしょ。すごい倍率だってテレビで言ってあったよね」

幸子「うん、100倍だって」

時子「もしかして…幸子さん、結婚してここに住もうとか…!?」

みね子たち「え~!?」

みね子「すごすぎる!」

澄子「遊びにいきます」

豊子「私も!」

幸子「いや、そうなったら素敵だなと思ってだけだよ!だって家賃、7500円だよ!?」

みね子たち「え~……」

翌朝、乙女寮

朝が来て、いつもの慌ただしい朝の時間になりました。

洗面所は、いつものように行列。

順番待ちのみね子は、ゆっくり準備をする澄子を急かします。

時子「顔、せっけんついてるよ」

澄子「え?」

時子は、自分のタオルで澄子が洗い残したせっけんの泡をぬぐってあげます。

優子「誰か私の手拭い知らない?」

優子は、自分の首に手拭いをかけたまま手拭いを捜します。

幸子「首さ かかってるよ」

優子「ほんとだ~!」

幸子「あはは!」

澄子はメガネをとろうとして、歯磨き粉をつけている最中の豊子の腕に軽くぶつかり、豊子はその拍子に歯磨き粉を落としてしまいます。

豊子「……」

朝、向島電機 廊下

工場に移動したみね子たちは、いつものようにタイムカードを押します。

工場

工場で仕事が始まりますが、今日は松下の姿がありません。

幸子「なんか本社に用事があるって。だから遅れるって」

しばらく後、乙女寮と工場の前の庭

松下が工場にやってくると、愛子が待っていました。

愛子「ご苦労様です」

松下「愛子さん……」

愛子「はい…」

松下「…悔しいです…。俺…俺……」

愛子「……」

少し後

松下は「何か」を愛子に報告したようです。

2人は庭のベンチに座っています。

愛子「…そうでしたか…」

松下「すみません…力不足で…」

愛子「……そんな顔するな!男だろ!?松下明!」

松下「!」

愛子「ちゃんとしっかり、あの子たちに話をする。それも君の仕事でしょう。ほんとにもう!入社した時から変わってないなぁ!しっかりする!」

松下「…あはは……愛子さん…。…はい!わかりました!」

愛子「うん、いってらっしゃい」

松下「はい」

松下は立ち上がり、工場に入ります。

庭に一人、目を伏せて苦しそうな顔でベンチに座っている愛子。

そんな愛子のことを、寮の窓ごしに和夫が見つめます。

和夫「……」

工場

松下「みなさーん。作業を終えたら集合して下さい」

一同「はい」

少し後

幸子「全員 集合しました」

松下「ありがとう」

愛子もやってきました。

松下「…皆さん、今日も一日ご苦労さまでした」

一同「ご苦労さまでした」

松下「…皆さんの大変つらいお話をしなければならなくなりました。昨今の業績不振により、向島電機は倒産することになりました」

一同「……!」

松下「ただし、債権者の意向で、あと1か月、残っている部品でラジオを生産します。この向島工場は、12月20日をもって、閉鎖いたします…!」

松下は、自分の動揺や苦しさは隠す様にできるだけ淡々と冷静に話します。

松下「再就職については、関係会社にもご協力いただいて、できるかぎり支援いたします!工場の操業は12月10日までですが、寮にいる者についてはすぐの退去は難しいと思いますので、年明けしばらくまではいられるようにします」

ざわめく工員たちの中、幸子が大きく声をあげます。

幸子「…それは…決定なんですね…?もうどうにもならないんですか…?私たちが今日から寝ないで頑張っても、もうここでは働けないんですか…?ここにいる仲間とはもう別れなきゃいけないんですか…!?…もう無理なんですか…!?」

松下「…申し訳ない…!」

幸子も松下も目をまっ赤にして、声を震わせます。

松下は頭を深々と下げます。

幸子「……分かりました…!」

みね子の心『お父さん。頭の中が真っ白になりました…。なんだかポカンとしてしまって…何をどう考えていいやら、さっぱり分からなくて…。お父さん…工場…なくなります…。』

夕方、乙女寮、食堂

愛子は、寮のみんなを集めて話をします。

愛子「ごめんなさい。みんなを守るのが私の仕事なのに…なにもできなくて…」

澄子「愛子さんのせいでねえよ…!」

愛子「ありがとう…。…今の私の仕事は、みんなの不安な気持ちを少しでも減らすこと。再就職についても、本社から人事の人が来るから、その人と話して。でも、どうなんだろうとか…心配なこととかがあるだろうから、なんでも相談して…。一緒に考えることしかできないけど…相談してください…」

一同「…」

愛子「つらいけど、下を向くのは止めよう…。あなたたちはね、みんな、しっかり働ける子だよ…!ちゃんと頑張った…!それを誇りに思おう」

みね子たちは、それぞれ頷きます。

みね子の手紙『お母さん。寒くなってきましたが、お変わりありませんか?今度のお正月には帰ります。30日には帰れると思うので、おせち料理作りも手伝えますよね。楽しみです。ここのところ、お母さんのつくったお雑煮が食べたくて仕方なくて、ついに夢にまで出て来てしまいました。それから、』

みね子が母ちゃん宛てに書いた手紙は、途中で止まったまま部屋に置かれています。

つづく

今日のあさイチ受け

今日は緊急ニュースにより受けはありませんでした。

今日の感想

月曜日からこの展開とは…!

松下さんの苦しそうな顔と話し方、幸子さんがみんなを代表して必死に言った言葉で大泣きしてしまいました。

特に「私たちが今日から寝ないで頑張っても、もうここでは働けないんですか」という言葉。

幸子さんが、この工場で働くということをそれほどまでに大切に思っていたんだというのが伝わってきました。

故郷から働くために東京に出てきて、寮に暮らして、そんなに多くないお給料の中から仕送りをした上で暮らす少女たちにとって、向島電機が自分の暮しの全てだったんですもんね…。

それが、急に倒産となった時の不安は計り知れません…。

見ていて苦しかったです。というか、しばらく苦しい放送が続きそうですね…。

今日、「倒産」と分かる直前まで、みね子たちの当たり前の日常が描かれていたことが余計に切なくさせられました。寮での夜の時間や朝のいつもの光景…。

はあ…どうなっちゃうんだろう…。マジでネタバレ見ないできてるので、ずっと乙女寮にいるもんだと思っていました…。

(朝ドラは舞台が移り変わっていくこともあるので、どこかで疑う気持ちもありましたが、「ずっと乙女寮にいてほしい。乙女寮を出る時は、結婚とか嬉しいことであってほしい」みたいな願望が強かったかもしれません)

みね子、宗男叔父さんに雑誌買ってあげたのね…。お給料が減額されたのに、「あ!見つけた
!」と思って買ってあげたのかなって思うと、みね子が健気で泣けてきました。

お母ちゃんへの手紙が途中になっているのが切ないです。「それから…」の後は、何を書くつもりだったんだろう?

これを書いた時点ではまだ倒産は分かってなかったですよね?

…というか、ちょっと今 時系列がよく分からなくなっています。

26日に給与&減額発覚

28日(日)すずふり亭でランチ、夕方綿引さんと喫茶店、優子さんを「座敷童に似てる」の夜、綿引さんと高島くんの最後の屋台ラーメン。お母ちゃんへの手紙を書きかける。

29日(月)今日の放送。倒産が発表。コーラスの日(前回のラストシーン?)

30日 綿引さんが茨城に帰る

…情報をつなぎあわせていくとこうなりましたが、すずふり亭に行った日と綿引さんと会った日で洋服が違いました。でも日曜日しか会えませんよねぇ…??

しかも、こうなると前回のラストシーンのコーラスシーン(綿引さんが茨城に帰る回)は、今日の倒産話の後となっちゃうんだけど…、それも今日の服とコーラスシーンの服は違うみたいだし。

ま、そんなこと追及するのも野暮ですね。ちょっと気になりながら見てしまったので、後で「あの時の謎が解けた!」となることもあるかな~と思って自分メモ代わりに書いておきました。

愛子さんは松下さんの先輩だったんですね。だから松下さんは愛子さんに弱かったのかぁ。この2人にもこれまでいろんなことがあったんでしょうね…。愛子さんも松下さんも、会社が倒産するなんて抱えきれない不安があるだろうに、乙女ちゃんたちの前では気丈に振る舞うのがまた泣かせてくれました…。愛子さんは松下さんの前でも明るく振舞うし…。みんな、優しいな……。

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