朝ドラ「ひよっこ」第11週 第65回レビュー

あかね荘にようこそ!5

今日の物語

朝、あかね荘、みね子の部屋

みね子の心『お父さん。すずふり亭で働かせてもらうようになってから、何日か経ちました。夜が前より遅い分、朝がつらいです…。朝は眠いです…』

目覚まし時計のベルが鳴り響きますが、みね子は起きません。

そのベルの音は、他の部屋にも聞こえます。

この頃の木造アパートは、音漏れが大きいのです。

それぞれの部屋

早苗「早く止めろ…目覚ましを……。止めろ…!」

オフィスレディの早苗はイライラします。

漫画家の啓補は徹夜で絵を描いていたようで、ベルの音で朝になったことに気付いたようです。

(しかし、実は全然何も描けていない啓補。結局寝てしまいます。)

慶応ボーイの純一郎は、けたたましいベルの音にも動じず試験勉強に集中しています。

朝、すずふり亭 厨房

みね子が出勤すると、秀俊はすでに仕事を始めていました。

みね子「おはようございます!」

秀俊「おはよう」

みね子「…ダスター洗って、お米とぎますね!」

秀俊「よろしく」

みね子の心『お父さん。私の好きな開店準備の時間が始まります。今日も忙しくなりそうです』

すずふり亭、昼の営業時間

そして開店。

いつものように 店内はにぎわっており、厨房もホールも大忙しです。

元治「ソテーあがったよ!持ってって!早く!」

高子「はぁぁぁぁい」

高子は元治を見て、ちょっとばかにしたような顔で言います。

元治「! 腹立つわ…。はい!エビもあがった!早く持ってって!たまってるよ!」

みね子「はい!」

みね子は、高子に時々細かな注意を受けながらも、一生懸命働きます。

みね子の心『開店準備が好きだということは…開店してからは まだまだ全然ダメということで……。客観的に見ると、今までホールと兼任だったヒデさんが戻った調理場は、戦力がアップしているわけですが、それに比べて、ホールは明らかに戦力がダウンしているわけで……。そして、それは ヒデさんから私になったからで……。

でもね、お父さん。ひとつだけ自慢と言えるほどのことではないんですけど…♪、ひとつだけやってないことがあるんです♪それだけはやってない♪気を付けている♪

それが私の誇りというか、自慢というか…♪

実は、勤め始めから今日まで、なんと、一度もお皿を…、お皿を…』

省吾「はい!カツあがった!」

秀俊「オムあがりました!」

みね子「はい!」

みね子は、空いた席の食器をまず片づけてから、料理を運ぼうとします。

しかし、料理が次々に出てきます。

省吾「バーグあがった!たまってるぞ!早く持ってけ!」

みね子「はい!あ……!」

焦ったみね子は手をすべらし、お皿を落とします。

みね子の心『一度もお皿を割ってな………い……んです……』

ガシャーン!!!!

お皿は床に落ち、割れてしまいました。

みね子「……!!!!」

休憩時間、すずふり亭

お昼の営業が終わり、休憩時間です。

みね子はお皿を割ってしまったショックで落ち込みます。

鈴子・高子「……」

厨房から出てきた省吾は、落ち込んでいる様子のみね子が気になります。

元治と秀俊にも声をかけ、みんなで休憩がてらコーヒーを飲むことにします。

省吾「…みね子。大丈夫か…?」

みね子「…あ…はい…」

鈴子「がっかりしてんのよね」

みね子「え?」

高子「仕事始めて、お皿割ったことなかったもんね」

みね子「分かってたんですか?」

鈴子「そりゃわかるわよ」

高子「残念だったね」

元治「へえ、すげえじゃん、みね子」

みね子「割ってから褒められても…」

元治「あはは、そっか」

省吾「え…?初めて皿を割ったことにしょんぼりしてたのか…?みね子」

みね子「あ…はい…」

省吾「なんだよ!」

みね子「え?」

省吾「そうなの!?なんだ~!!」

みね子「え???すみません…」

省吾「いやいや、いいんだ…あ、そう…」

鈴子「? どうしたの?」

省吾「え?いや…話でもしようかなと思ったんだけど、そういうことか」

鈴子「何よ、もう?ついでだから話しちゃいなさい?」

省吾「ついでって何だよ」

省吾「いや…俺もさ、気を付けてはいるけど…、忙しいと、つい こう声が大きくなって「早く持ってけ!」とか…。…そういうの 高ちゃんとかはあれだけど…みね子はひょっとしたら怖がってんのかな…と思って…」

高子「…」

みね子「…え?」

鈴子「ああ、そういうこと!」

高子「…「高ちゃんとかはあれだけど」ってなんですか?」

省吾「…え?そんなこと言った…?俺…」

高子「言いました。「あれだけど」って、どういう意味ですか?」

省吾「……え?」

省吾は、聞こえないという顔をして必死にごまかします。

秀俊「慣れてるから大丈夫なんだけどって意味じゃないですか?」

秀俊が助け船を出します。

省吾「そういうことだよ」

高子「ふうん…ならいいけど…」

みね子「私、気にしてないですよ、全然」

省吾「そうなの?」

みね子「はい」

元治「うちは優しい方じゃないですか?他はもっとすごいですよ」

省吾「そうだよな…ならいいんだけどな。…俺、嫌いなんだよ、死んだオヤジはさ、全然怒らない人でさ、どんなに忙しくても、仮に誰かが失敗してもニコニコしてて、「はいよ、できたよ~」ってそういう人だった」

鈴子も懐かしそうに目を細めます。

省吾「だから俺もそういう店にしたいと思ってる。俺も若いころに、よその店に修行に行ってな、レストラン。大きな店だ、有名で…。実際 たくさん勉強させてもらった。でも、うちみたいに料理場とホールが続いていなくて、調理場は別。お客さんからは見えない、聞こえない。…結構ひどくてな…。どなり合って、上の者が下の者をなぐったり…。それにホールの人にも…。すごかった……。そんな雰囲気の中で作った料理なんか、うまいもんかって思ってたよ…」

一同「…………」

省吾「…軍隊の時もそうだった…。何やってもダメで…いつもどなられて、殴られてばかりいるやつがいた…。それ見てるのがつらくてな…。かばったら今度は俺が殴られる…。…なんだ、これは…って思ってた……」

鈴子「…初めて聞くね…その話…。あんた…軍隊の話は全然しなかった…」

省吾「…忘れたかったからね…」

鈴子「……」

省吾「でもな……、一番悲しかったのは、そのやられてたやつが、自分より下が入ってきたら一番厳しくて…自分がやられたように下のやつを殴ってたりしたことだ…。嫌なもん見てるなって思った。見たくないなって思った…」

一同「………」

省吾「…でもな、人間は、やられっぱなしは生きていられないんだよ……。そういうもんだって…俺は思うんだ…。無理もないところもあるんだ…。だから…余計に悲しいし…嫌なんだ……」

一同「……」

省吾「戦争終わって、ああ、もう こういうの見なくていいんだ…って思って…。それが嬉しかった…」

一同「…」

省吾「…ごめん、話それた。だからな…、気が付かないうちに、みね子を怖がらせてたら嫌だなと思って」

みね子は首を振ります。

みね子「そんなことないです」

省吾「そうか…?」

みね子「はい!…そんなこと、考えさせてしまった…すみません」

高子「…でも…あれですよね…。料理があがって、なかなか運べない時、「早く持ってけ」って言われると…ちょっと腹が立ちますよね……」

省吾「…そう?」

鈴子は笑います。

元治「…できたんだもん。冷める前に持ってって欲しいって、当たり前のことでしょ?な?」

秀俊「え?…まあ…」

高子「もちろんその通りです!おっしゃる通り!出来立てを、とにかく早く私たちも届けたい!でもね、私たちの仕事は料理を届けるだけじゃないんです。その前に準備もしなくちゃいけないし、他にも山のように仕事があるんです!料理ができたから早く持っていけって言われたら、「分かってるわよ!」っていう気持ちにはなる…」

鈴子「そうだよね」

省吾「なるほど」

高子「…まあ、でも…軽~く復讐させて頂いてます…」

みね子「復讐ですか?」

高子「軽くね!」

省吾「どういう時だよ?」

高子「…お客様に催促された時、「すみませぇ~ん、カツまだですかぁぁぁ??」って」

高子は、独特の表情で言います。

元治「! 確かにその顔する…!」

省吾「するな~」

秀俊「腹立ちますよね、その時の高子さんの顔」

高子「なんだって?ヒデ!」

秀俊「いえ…なんでもないです……」

鈴子「あはは、いいね、いいね、こういうの」

省吾「そうだね~」

高子「エビまだですかぁぁぁ?」

元治「腹立つ~!「あがりましたけどぉぉ?」」

元治も同じような顔をして対抗します。

省吾「あはは」

みね子の心『お父さん…。私は恵まれているなと思います。素敵な職場です。ありがたいです。お父さんは、どっかで働いていますか?そこには…笑顔はありますか…?』

つづく

今日のあさイチ受け

受けはありませんでした。

今日の感想

今日は特にゆっくりした穏やかな回でしたね。

省吾さんも、やっぱり戦争に行っていたんですね……。

省吾さんの想いが沢山知れた回でした。

やっぱりあれですね…、鈴子さんも愛子さんも省吾さんも、みんな痛みを知っているから優しいですね。

省吾さんが言っていた「自分が嫌だったことを人にする人」。

私も大嫌いです。

と、言いつつ 私も もしかしたら してしまっていることもあるかも。気を付けよう。

あと、私も飲食店の厨房から怒鳴り声みたいなの大嫌いです。

みね子は本当に職場に恵まれていますよね。

省吾さんが勤めてたところしかり、他にも、過酷なところ・理不尽なところは沢山あるでしょうね。

お父ちゃんも……。

省吾さんの「人間は、やられっぱなしは生きていられないんだよ」は、もしかしたら実お父ちゃんの失踪に通じる言葉なんだろうか…と少し気になりました。

あと、乙女寮の仲間たちが今 働いている場所も、どうかそれぞれ良い環境でありますように…。

冒頭のみね子の心の声で「すずふり亭で働かせてもらって」というのが、いいなって思いました。「働いて」じゃなくて「働かせてもらって」。逆も同じで、きっと鈴子さんたちも「働いて」じゃなくて「働いてくれて」って思ってると思う。お互いにそういう思いやりが職場にもあるといいですよね。

あと、高子さんおもしろすぎる(笑)

「あれってなんですか?」「カツまだですかぁぁぁ?」

いいなあ、こういう人♪

スポンサーリンク
スポンサーリンク大
スポンサーリンク大

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする