朝ドラ「ひよっこ」第12週 第72回レビュー

内緒話と、春の風6

今日の物語

夜、すずふり亭の裏の広場

みね子と省吾が バーで話をしている頃 鈴子は一人、裏の広場に座っていました。

そこに、和菓子の柏木堂の店主・一郎がやってきました。

一郎は、鈴子にあえて明るく声をかけます。

一郎「鈴ちゃん」

鈴子「なんだ…あんたか」

一郎「なんだはないだろう~!」

鈴子「いっちゃん、座んなさい」

一郎「はいよ♪」

一郎「…何見てたの?」

鈴子「…全部 焼けちゃった時のこと…思い出してたの…」

鈴子「町も立派になったよね…」

一郎「そうだね」

鈴子「でもね…私は思うの…。…戦争で、たくさんのものをなくした。みんな…」

一郎「…なくしたね」

鈴子「そこから頑張って みんな がむしゃらに なくしたものを取り返すために…頑張って頑張って…無理して…そこで また いろんなものを なくした…」

一郎「…ああ…」

鈴子「豊かにはなったけどね…おかげさまで、食うには困らなくなったし…。食べるもんも無かった頃に比べたら…。…でも…何が残ったんだろう…」

一郎「……」

鈴子「…「もはや戦後ではない」なんて…随分 前に偉いさんが言ってたけど…。冗談じゃない…戦後どころか…私の戦争は終わってないよ……もう 元には戻らない。…まだ ずーっと…借金払ってるような気分…」

一郎「そうか……そうかもな……世の中 あの頃のことはなかったみたいになってるもんな」

鈴子「なかったことにしたいんだろうね…。でも…できない人もいるよ…」

一郎「ああ…」

夜 BAR月時計

その頃 省吾は みね子に自分の話を始めていました。

省吾「戦争が終わって、戻ってきたら、店や家は燃えてなくなっていて 親父もその火事で死んでて…。…残ったのは、鈴子さんとドビソースだけだった…。そこから 2人で働いてお金ためて…やっとあの店ができた。あの頃は従業員雇う余裕なんかなくてな。最初は2人だった。そのうち 俺が結婚。人の紹介でな。大人しくて、口数が少なくて…でも とにかくよく働く人だった。節子っていうんだ。で、由香が生まれた。ただでさえ 忙しいのに すっちゃかめっちゃかでさ、無理すんなって言ったんだけど、節子は産むギリギリまで働いて、産んでもまたすぐ働いて…。今にして思えば そういう無理がたまったんだろうな…。…でも、かわいくてな…由香。楽しい毎日だった。楽しかった…!小さい頃はな、店の人気者で、かわいくてな。どんなに疲れてても由香を見てたら、疲れなんか忘れちまったもんだ…。」

省吾「……由香が10歳の時、突然 節子が倒れて…。……あっという間に死んでしまった…。ずっと…しんどかったんだろうな…。…でも、そんなこと全然見せないし、言わないし…。俺も鈴子さんも全然気づかなかった…。…せっかく借金返して、これからだって…やっとって時に…死んでしまった…。由香は、そんな俺と鈴子さんが許せなくて…。そっから店が嫌いになって、ワガママ放題になった。俺や、特に鈴子さんの言うことは聞かなくなった…」

再び すずふり亭の裏の広場

一郎「見せてやりたいな…この町…。うちのやつにも、節子さんにも…」

鈴子「…そうだね…見せたいね……。…節子と一緒に、喜びたかった…。…ありがとうって言いたかった……。……私が殺したようなもんだ…!」

鈴子は涙をこらえます。

一郎「やめろって…!それはもう…!怒るよ!鈴ちゃん!」

鈴子「…」

一郎「そんなんじゃないって…!」

鈴子「…すいません……。……ああ、やだやだ、あんたに怒られるなんて、ふふ…」

一郎「どういう意味よ~」

鈴子「だってあんただよ!ふふ…!…………」

一郎「…由香ちゃんな…、きっと金にそんなに困ってるわけじゃないって…、ヤスハルが言ってたよ」

鈴子「…どういうこと…?」

一郎「時々 迷惑かけたくなるんだろうってさ…。自分を忘れるなって言いたいだけだって…。そう言ってたよ」

鈴子「……」

一郎「驚いちゃってさ、俺…。そんなこと言うようになったかって…。大人になったなってさ…」

鈴子「そうかね」

一郎「そうだって。ヤスハルが言うんだから間違いない」

鈴子「バカな親だね、あんたは。ふふ…」

一郎「親バカだからね、俺は!はは!あいつは最高だよ…俺は幸せ者だ…」

再び BAR月時計

省吾「俺も鈴子さんも…、どこかでやっぱり…あの子から母親を奪ったのは自分たちのような気がしてな…。あまり怒れなかったんだ…」

みね子「………」

省吾「…由香…、元気そうだったか…?」

みね子「…はい」

省吾「そっか…。かわいい顔してんだろ?」

みね子は笑って頷きます。

省吾「母親似。そっくりなんだ!そっか…元気だったか…」

みね子「はい」

省吾「邦子!おかわりちょうだい!」

邦子「はいはい!」

再び 裏の広場

一郎は、いつも歌っているあんこ作りの歌(流行曲の替え歌)を振り付きで歌って、鈴子を笑わせます。

あかね荘

あかね荘の炊事場では、一郎の歌声が聞こえているのでしょうか島谷純一郎がお茶を飲みながら微笑んでいます。

早苗はそんな純一郎に「じゃ、おやすみ」と いつものようにクールに言い、自室に帰っていきました。

2階では、漫画家コンビ2人が、今日も「みね子様~!」と言いながら漫画を描いています。

BAR月時計

月時計では、邦子と他のお客さんと一緒に みね子の茨城の方言講座で盛り上がります。

そこに、秀俊と元治もやってきました。

元治はかなり酔っぱらっています。

元治「お!なんだよ!みね子~!あはは!」

省吾「…おう!ちょうど良かった!みね子、帰ろう」

みね子「そうですね」

秀俊「そうですね!僕も!」

邦子「ちょっと何それ!じゃ、私も!」

元治「なんだよ!それ!じゃ、俺も帰ろう!」

省吾「じゃ、残ろう」

みね子「うん」

秀俊「僕も」

邦子「何飲む?」

元治「おい~!!!」

みね子の心『お父さん…。みんな、いろんなことがあっけど、それでも、笑って生きています。みね子も、この町で生きていきます。お父さん…お父ちゃん、みね子はこの町で、お父さんに会いたいです…』

つづく

今日のあさイチ受け

土曜日なのであさイチはありませんでした。

今日の感想

やっぱり…戦争は終わったけど、終わっていないんですね…。

戦後のドラマだから 戦争のことは出てこないんだろうなって当初 思っていましたが、ひよっこでは時折 戦争の話題が出ます。

あえて描かなくてもドラマは成立するであろうことでも、あえて描いているように感じます。そこには、このドラマを書いた方からのメッセージが込められているのかなって思います。

戦争を体験した世代の方がいなくなった時にも 戦争のことは受け継いでいかないといけません。

鈴子さんの「そこから頑張って みんな がむしゃらに なくしたものを取り返すために…頑張って頑張って…無理して…そこで また いろんなものを なくした」という言葉が印象的でした。戦争が終わって豊かになっても失ったものがある。これは、あさが来た・とと姉ちゃん・べっぴんさんと 続いている 今の日本に向けたメッセージのようにも感じました。

由香ちゃんは、お母さんが亡くなってしまった悲しみを省吾さんたちにぶつけるしかなかったんでしょうね。由香ちゃんだって きっと 省吾さんたちのせいじゃないってどこかでは思ってるんじゃないかな。寂しいんですよね。すごく。

そういう理由だったのか…。そっか…。

省吾さんも鈴子さんも 節子さんを失った悲しみを今もずっと抱いているのに、こうして家族で分かり合えなくなっているのは悲しいです。早く打ち解ける日がくるといいな。

一郎さんとヤスハルくんは、養子関係だというのも先日知らされたので、今日の一郎さんの「親バカだからね」という言葉が一層あたたかく感じました。

みんな いろんなことを抱えて 笑って生きている。

とても切なくて 強くて すごいなって思いました。

私もちゃんと生きよう。朝ドラは折に触れてそんな風に思わせてくれます。

ちなみに…ラストシーン。

早苗さんと島谷さんに なんか違和感。

あれはどういうシーン…?

2人は炊事場で話してたの?

島谷さんが微笑んでいたのは、外の歌声が聞こえていたから?それとも早苗さんと何かを話していて?

早苗さんが炊事場にいたことは想像できるのに、まったく2人一緒だったところを映さないあの演出は何?

妙に気になるシーンでした。

そして…来週の予告…!!!!!!!!!

何…!!!!??????????

めっちゃ気になります!!!!!!!

以下 あまりにも気になるので、ちょっと予想を書いています。

ネタバレではないですが、予想が当たればネタバレになりますので、見たくない方はここで読むのをやめて下さい。

以下、来週の予想(当たればネタバレ)

綿引さん再登場でしたね!!!!!!めっちゃ走ってた!!!!何!?!?!どうしたの!?!?!しかし、再登場は嬉しいです!!!!

綿引さんへの恋心に、別れた後に気付いたみね子はどんな反応するんだろう。

でも、それどころじゃない展開になるのか…!?気になります。

あと、お父ちゃんも走ってましたね…!!!!

作業着を着て走っているように見えたので、多分 お給料を送金にいこうとした時に、スリにあって……というシーンじゃないかと思います。

嫌だよ~!見たいけど、見るのがつらそうです…。

失踪理由が分かる展開なのかな…。それはまだ分からないのかな…。

ドキドキします!!!

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コメント

  1. かるび より:

    鈴子さんも、省吾さんも、ただ語りシーンだけで今までの人生が理解できてしまうなんて、すごい俳優さんだな。と思いました。来週は激動ですね。たのしみです。
    ひとつ、いそまるさんに質問なのですが、鈴子さんと省吾さんは本当の親子ではなかったんでしたっけ?そんな説明があったようななかったような・・・。
    すっきりしないので教えて下さい。

  2. いそまる より:

    かるびさん♪
    今週は激動ですね…というか、もう月曜(6/26)が激動でした…。
    切ないです。
    朝ドラ見てると、俳優さんってすごいなぁと思うことが増えました。
    脇役でも とても感情が伝わってくるとか、存在感とか、安心感とか、省吾さんも鈴子さんもそういうものをすごく感じます。
    役者さんってすごいですね。

    省吾さんと鈴子さんの件ですが、本当の親子のはず…。
    私は、義理の親子だという説明を聞いた記憶がありません。
    柏木堂さんは血はつながっていませんよね。
    でも、先日 省吾さんがみね子に自分の過去を話した時、「母さん」ではなく「鈴子さん」と呼んだのがちょっと気になりました。
    実の親子じゃないから 鈴子さんがいない時には「鈴子さん」と呼ぶ…と言われると ちょっと納得かも…って今思いました。
    でも、私は記憶がないので…多分 実の親子(または、現時点でそのような話は出ていない)と思います!(^^)

  3. かるび より:

    いそまるさん。
    ありがとうございました。
    省吾さんも由香ちゃんも鈴子さんって呼んでいたので、ちょっと気になってしまいました。
    今週の私の楽しみは宗男さんです!

  4. いそまる より:

    かるびさん
    やっぱり「鈴子さん」呼びが気になられたんですね!
    今まで 母さんって呼んでいましたもんね…。
    ちょっと気になりますよね。
    明日からは宗男さん回になりそうですね!私も楽しみです♪♪