朝ドラ「ひよっこ」第17週 第97回レビュー

運命のひと1

今日の物語

夜、BAR月時計

約束した夜になり、2人は月時計にやってきました。

今日は他にお客さんは来ておらず、とても静かです。

事情を知っている邦子は、ただ黙ってカウンターの中で仕事をしています。

みね子の心『お父さん…私の恋が終わろうとしています…』

島谷「…みね子ちゃん…」

みね子「はい」

みね子は明るく返事をします。

島谷「謝らなきゃいけないことがあるんだ…」

邦子「……」

島谷「僕…、佐賀の島谷家…つまり、家族と縁を切ることになると思うんだ」

みね子「…え…?」

島谷の言葉は、みね子が想像していたものではありませんでした。

そして 島谷は、これまでの事情をみね子に話しました。

みね子の心『お父さん…島谷さんは、丁寧に、御実家のこと、困っていること、縁談のことなどを話してくれました。』

邦子は、2人に気を遣って店の奥に入ります。

島谷「黙っててごめんね…」

みね子「…」

島谷「でも…、僕は断ろうと思う。父に手紙も書いた。だって、僕の好きな人はみね子ちゃんだし…。そうしようと思う。…ずっと、一緒に生きていたいと思ってる」

みね子「…嬉しいです…ありがとうございます…」

みね子の心『お父さん…嬉しいです…。嬉しいけど…』

みね子「…そしたら、島谷さんのおうちはどうなるんですか…?」

島谷「……分からない…」

みね子「…さっき、縁を切るって言ってたけど…」

島谷「うん。それしかないんだ。中途半端なことは許されないから。それは仕方ない。自分を通すんだから。……だから、何も持ってない人になってしまうんだ、僕は…。大学もやめる。仕事も探さなきゃ。貧乏になっちゃうかもしれないけど…ごめんね…。でもさ、いいと思うんだ。お金なんてなくてもさ、自分らしく生きられれば」

みね子「………島谷さん…。まだ子供なんですね、島谷さん」

島谷「…え?」

みね子「そんな簡単なことじゃないです。貧しくても構わないなんて、そんな言葉、知らないから言えるんです。貧しい、お金がないということが、どういうことなのか、分からないから言えるんです…!いいことなんて一つもありません。悲しかったり…悔しかったり…寂しかったり…、そんなことばっかしです…!お金がない人で、貧しくても構わないなんて思ってる人はいないと思います。それでも明るくしてんのは、そうやって生きていくしかないからです。生きてくのが嫌になってしまうからです。…そうやって、頑張ってるだけです…。私は、貧しくても構わないなんて思いません。それなのに島谷さんは…持ってる物を捨てるんですか。皆が欲しいと思っているものを、自分で捨てるんですか…?」

島谷「……」

みね子「島谷さん…私…、私……、…親不孝な人は嫌いです…」

島谷「……」

―BAR月時計の前―

少し時間が経ち、月時計の閉店時間になりました。

外に出た邦子は、看板の灯りを消します。

季節は、すっかり肌寒くなっています。

邦子は 冷えた体にストールを巻き付け、夜空を見上げます。

店内では、みね子たちが無言のままです…。

再び 月時計

みね子「……」

島谷「……」

みね子の心『お父さん…。このまま時間が止まればいいのになと思いました…。…どちらかが口を開けば、お別れだって分かってっから……』

島谷「…みね子ちゃん…」

みね子「……はい」

島谷「……先に出るね…」

みね子「……はい」

2人とも、目を真っ赤にして涙をこらえています。

島谷が席を立ちます。

島谷は、店を出る前に 振り返ります。

島谷「……ありがとう…。素敵な人を、好きになれて良かった…」

島谷は、深いお辞儀をして、店を出て行きました。

みね子は思わず、その後を追おうとして椅子から立ち上がろうとします。

しかし、すぐに座り直し、涙をこぼします。

夜の街

いつの間にか、チラチラと雪が降り始めました。

店を出た島谷は、みね子に渡すはずだった指輪を見つめます。

BAR月時計

もうすぐ0時になろうとしています。

店が閉店時間を迎えても、邦子は みね子のために店を開けていました。

何も言わず、ただ カウンターの中でみね子を見守ります。

0時になり、店内の時計の鐘がなります。

みね子「…あ…」

邦子「…ん?」

みね子「……二十歳になりました」

みね子は目を涙で潤ませながら微笑みます。

そこに、時子がやってきました。

時子「あ!やっぱしここにいた!あれ?島谷さん、一緒じゃないの?12時になったら みね子の二十歳のお祝いしようと思って待ってたのにさ~……え…?」

時子の声を聞き、みね子はまた涙がこらえられなくなりました。

時子「…え…!?どうした!?みね子!?何があったの…?」

みね子「うう……時子ぉ……」

時子「どうした!みね子…!」

時子はみね子を抱きしめます。

みね子「さよならした……」

時子「…!?」

みね子「私 まだ ありがとうって言ってない……うう…島谷さんにすごいひどいことばっかり言って……!うう……!」

つづく

今日のあさイチ受け

いのっち「時間がないけど…ちょっとだけ話しましょう」

(今日は、放送時間が短いので、受ける時間があんまり取れない日ですが、黙っていられなかった模様・笑)

有働さん「時子がいてくれて良かった!」

いのっち「時子が良かったね!いてくれて!」

有働さん「一緒に泣いてくれる相手がいるってのがね」

いのっち「いい時に来るね、時子は」

今日の感想

切ない…!!!

切ないです…。

みね子~!!!!!!!

なんて言ったらいいか…。

最近 感想に書いていた予想は「みね子と島谷はきっとうまくいかないんだろう」「最終的には、住む世界が違うってのが問題になって別れることになるんだろう」みたいなことでした。

結果的には、予想は的中。

(この展開は予想していた人も多いかなと思います。夫婦になる2人があそこまで 問題もなくうまくいきすぎる展開は、朝ドラでは「ないない」かなと思うので)

でもね…予想以上の切なさでした。

言葉がうまく出てこない…(><;)

みね子が憧れたプロポーズ。あんなにキラキラしてまぶしい素敵なものだったのに、みね子の場合はとても切ないものになってしまいました。

でも、島谷さんが自分を選ぼうとしてくれたというその心は、本当に嬉しかったと思う。

それがあるのとないのとでは、全然ちがうよね…。

2人が過ごした日々は本当に幸せいっぱいだったし、今日 あんなに思い合っている2人を見ていたら尚更、「この2人なら本当にどんなことも支えあって乗り越えられるのに…!」って思いました。

2人の別れは「島谷さんの家はお金持ちだから結婚相手も親が選ぶ」「婚約者がみね子では親が認めない」というような単純な理由ではありませんでしたね。

みね子は「島谷さんや家族の幸せを願って」身を引いたんだけど、それだけじゃなく、これまでの人生感の違いも出てしまったなって感じました。

みね子はお父ちゃんがいなくなってしまって、家族と会えなくなることの哀しみも知っている。

高校生の頃に家庭の経済状況も聞いて、学校にいかせてもらえることのありがたみや、働くことの大変さを身を持って知っている。

向島電機がなくなる時だって、皆 必死に新しい就職先を探したり、不安でいっぱいだった。

働いて一生懸命生きるという意味をみね子は知っています。

みね子は、島谷さんに「自分のために」そんな思いをしてほしくなかったと思う。

それと同時に、島谷さんは「仕事もさがさないと」とか「お金がなくても自分らしく生きられればいい」と言ったけど、そんな簡単じゃない現実をみね子は知っています。

「全てをなくす」という時に、「自分らしく生きられればいいよね」と言える島谷さんとみね子は、やっぱり「住む世界が違う」んだなって…哀しいけど思ってしまいました。

島谷さんがみね子に渡そうとしていた指輪だって…なぜ学生のあなたがそんなものを買えるの…?って。

いくら島谷さんが優しくて思いやりのある人でも、やっぱり「違う」んだなって哀しくなりました。

お父ちゃんだって、大好きな畑仕事をやっている方がずっと「自分らしい」のに、それが叶わなくなってしまった。それでも、家族のためと思って元気に頑張っている。みね子だって、もともとは茨城で畑仕事をやりたいって言ってました。

「自分らしく」なんてきれいごとでは、現実は生きられませんよね。

みね子が島谷さんにきついことを言ったのは、島谷さんのためを思って「あえて」と、「本気の気持ち」が混ざっている感じがして、複雑だなって思いました。

あえてきついことを言う。

だけど、貧しいことが大変なことだという事実をみね子は知ってるから、その事態に嘘はない。

でも、みね子は、貧しくても家族で支え合う幸せもちゃんと知っている。

決して貧乏は幸せじゃないなんて思っていないと思います。

そんな人生を島谷と一緒に歩もうとしなかったのは、やっぱり島谷さんの幸せや家族のことを考えて…ですよね。

切ないです。

「住む世界が違う2人」って、言葉で言ってしまえば簡単だけど、2人がこれまでの人生で得たものの違いが深いところで見えるような とても哀しい回だったなって思います。

願わくば…やっぱり「これから住む世界を同じにする」2人が見たかった…。

でも今日は、有村架純ちゃんって演技うまいな…ってすごく思いました。

明るく笑おうとする顔も、泣いている顔も、島谷さんを突き放すように話すみね子も、どれもすごく自然でした。

ドラマではなく、谷田部みね子という人の人生を覗き見しているような感覚になりました。

あと、みね子、冬生まれなんですね。

高3だったのに「17歳」という設定があったので、「18歳じゃないの?早生まれ?」ってちょっと混乱気味だったんですけど、早生まれじゃない冬生まれ。

ひよっこ年表をちょっと修正しておきます。

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コメント

  1. ハナノア より:

    こうなることは分かっていたのに号泣してしまいました。

  2. 優子 より:

    いそまる様 初めまして ”あさが来た”の時から読ませて頂いてます。
    15分間の全てを書いて下さって有難うございます。
    どうしても聞きもらしてしまう時が有りますので確認しつつ読ませて頂いてます。
    いそまる様の ”あさイチ”の書込みも楽しいですし
    朝ドラの感想は 私が 理解出来ない様な展開の時が有りますが
    ドラマの流れに対しての丁寧な感想を読ませて頂いてやっと理解を深める時が
    多々有ります。
    本当に有難うございます。
    年表も凄く有り難いです。
    “ひよっこ”の97回 切ないですね。
    私は みね子ちゃんに素直に島谷さんの気持ちを受入れて欲しかったのですが・・
    一緒に生きて幸せを感じたい気持ちをもう少し伝えて欲しかったのですが・・
    ちょっとみね子ちゃんの言い方は余りにも酷いのでは・・と感じてしまって・・
    一度きりの話で結論を急がず みね子ちゃんとも家族とも もう少し
    時間をかけて話合う・・なんて思いまして・・
    でも朝ドラの展開は早かったですね・・無理ですね・・と自分に言い聞かせました。

    今日 いそまる様の感想を拝見してみね子ちゃんの気持ちも島谷さんの環境の事も
    一行一行を丁寧に読ませて頂いて 理解をして すっきりしましたです。

    これから みね子ちゃんと島谷さんの二人の幸せな御顔が見られなくなって
    寂しいですね。
    年甲斐もなく キュンキュン して見ていたものですから・・
    いそまる様 上手く書けなくてすいませんが
    これからも楽しみにして拝見させて頂きますので
    どうか宜しく御願いします。

  3. かるび より:

    切ない月曜日でしたね。
    みね子は本当にいい子だと思いました。
    お金の大切さ、家族の大切さをよく分かっているからああやって島谷さんに言えるんですよね。でも島谷さんも家族を捨ててまでみね子と一緒にいたいと、そこまで本気でいてくれて救われました。
    そして、時子よ、本当にそばにいてくれてありがとう。と私も思いました。
    絶対に幸せになれますように。

  4. いそまる より:

    ハナノアさん
    短い文章の中で、ハナノアさんの切ない気持ちがすごく伝わってきました。
    私も、予想以上の切なさだったなって思います。
    昨日は3回くらい録画を見返しました。
    切ないです。
    視聴者の予想を裏切って このまま2人で人生を歩んで欲しかったな とも思ってしまいます。
    でも、つらいことを経験したみね子のこの先は きっともっと幸せがいっぱいになると信じたいです。

  5. いそまる より:

    優子さん
    コメントありがとうございます!あさが来たから読んでいただいてるとこのことで、とっても嬉しいです!
    (あさが来たも相当良かったですよね…思い出しても心が温かくなります)

    理解が難しい時があるというのは、とても分かります!
    私は、ブログを書いているので、書きながら 自分なりに考えたり予想したりしている感じです。
    でも、意味が全然分からない時も多いです!(笑)
    (特に前2作は、言葉やナレーションが少なくて、難しいな~と思うことが多かったです)
    まとまりのない文章の時も多いと思いますが(汗)楽しんでいただければ本当に嬉しいです。
    私も、皆さんが書いて下さるコメントを見て、新たに納得したり「そんな考え方もあるのか!」と思ったりして楽しませていただいていますので、また「誰かと話したい~!」と朝ドラ愛があふれた時などは、ぜひいつでもコメント下さいませ♪

    優子さんがおっしゃった通り、みね子にはもう少し島谷さんの気持ちを受け入れてほしかったですよね。
    そこは多分、事前に由香さんから聞いてしまっていたことが効いているんだろうと思いました。
    優しそうなお父様が、会社だけではなく、息子である島谷さん自身の幸せを考えた縁談だとみね子は ちゃんと知っていること。
    そして、この日にいたるまで、数週間(数か月?)みね子の中で考える時間があったこと。
    この2つが、島谷がプロポーズしてくれて嬉しくて仕方ないほどの気持ちを抑えることにつながっていると思います。
    でも、やっぱり切なかったですよね…。
    みね子が健気で健気で…もう…(涙)

    みね子と島谷さんは本当に幸せいっぱいでしたもんね…寂しいですね。
    外的要因が何もなければ、絶対に、お互いに思いやって生きていける2人だと思います。
    だからこそ、切ないですね……。

  6. いそまる より:

    かるびさん
    切なかったです…。
    そう!みね子は本当にいい子ですよね!
    朝ドラの主人公は皆いい子なんですけど、いつも以上にいい子な気がします。
    働くというところを かなり丁寧に描いているからそう感じるんですかね?

    島谷さんが一度でも、心から「みね子と生きよう」としてくれたことは、みね子を支えてくれると思います。
    (あれ、こんな言葉が「あさが来た」でもありましたね…Byうめさん)
    そして、突き放すようなことを言ったみね子に「ありがとう」と言ってくれたことも…。
    みね子の気持ちは、ちゃんと島谷さんに伝わっていますよね。
    そんな島谷さんだから、みね子は彼を大好きになったんですよね。
    ああ…でも、だからこそ、切ないです…。

    本当に、みね子の幸せをかなり熱烈に願ってしまう作品ですよね…!
    幸せになれますように!!