朝ドラ「ひよっこ」第1週 第4回レビュー

お父ちゃんが帰ってくる!4

今日の物語

東京、すずふり亭

実父ちゃんを店に招き入れた洋食屋・すずふり亭の店主は、牧野鈴子。

上品そうで人当たりの良い年配の女性です。

店内には若い女性ウエイトレス高子と、厨房の中には先ほど裏庭で話をしていたコックの男性牧野省吾・井川元治・前田秀俊3人がいます。

ナレーション「ここ、すずふり亭はおいしい洋食を安いお値段で食べられるお店。「気取らずおいしく」がモットーなんですよ♪洋食は、すでに東京では庶民的なものでしたが、奥茨城から来た実には未知の食べ物でした」

鈴子は、けだるそうに仕事をするウエイトレスの高子の体を軽く叩きます。

鈴子「ピシっとする!」

高子「はい…」

実父ちゃんは高子から冊子状のメニューを受け取りますが、はじめはこれが何なのかすら分かりません。

気を利かせた鈴子が実父ちゃんの席までやってきました。

実「すごいですねえ。洋食屋さんなんて初めてだから、どうしたらいいかわかんなくて」

鈴子「まあ、それは光栄です。どれでもおいしいですよ」

実「そうですか~」

鈴子「どれもオススメですけど…ビーフシチューなんかいかがですか?」

実「これ?おいしそうですね。あ…でも、ちょっと高いから…このハヤシライスっていうのにします。いいですか?それで」

鈴子「もちろんです。ハヤシお願い!」

高子「はーい!3番さん、ハッシュワンでーす!」

鈴子「この辺りにはよく?」

実「いえ、あの寝泊まりしてるとこは近いんですけど、街にはあんまり来なくて。出稼ぎで東京来てたんですけど、これから稲刈りで帰るとこで」

鈴子「そうでしたの、ご苦労様です。どちらですか?」

実「はい、あの、茨城です。茨城の北の奥の方に、奥茨城村って言って、本当に名前の通り奥の方にあるんですけど」

鈴子「ふふ、ご家族は?」

実「はい。オヤジと女房と子供が3人。女、女、男。5人です」

鈴子「そうですか。じゃあ楽しみに待ってらっしゃるのね、お父さんが帰ってくるの」

実「へへへ」

厨房では、省吾が手際よくハヤシライスを作ります。

まだ一番下っ端の秀俊は、省吾のやっていることを学ぼうと熱心に見つめます。

元治「おい!ヒデ!ガロニ(付け合わせ)はできて…」

秀俊「できてます!」

秀俊は一番下っ端ながら、仕事はきっちりやっているようです。

鈴子「お仕事はどちらなんですの?」

実「どちらっつっても…あの…建築現場ですからね。今は霞が関っつうところのビルの現場にいます。あ、でもあれなんですよ、オリンピックやる国立競技場の現場にもいたことがあるんですよ。自慢にはなんねえんですけど」

鈴子「何をおっしゃるんですか。自慢していいんですよ!自慢して下さい。東京オリンピックとか言って…もちろんオリンピックは楽しみですよ?でもね、東京東京って、東京だけがスゴイみたいに浮かれてるけど、皆。違うと思うね、私は。今も、もうボコボコいろんな建物が建ってるけど、それはお客さんたち皆さんが造ってくれたもんじゃないですか。いいんですよ!自慢してください!「あれは俺が作ったんだ!」って。ね?そうしてください!」

実「…なんだか、そんなふうに言われると、すごく嬉しいです。それに、東京の人とこうやって話すのも初めてで…うれしいな!」

そして、ハヤシライスが運ばれてきました。

高子がルーをご飯の上にかけてくれます。

実「では、いただきます」

鈴子「どうぞ」

実「…!…んー!うん!なんですか!これは!うまいもんですね!」

鈴子「ふふ♪でしょう♪」

初めて洋食を食べるという実の反応が気になっていたのか、厨房の3人もドアや窓の隙間から様子を見ていました。

おいしいと言ってパクパクと食べる実のことを、皆も嬉しそうに見ています。

実父ちゃんが食事をしている間に、他のお客さんもどんどん入ってきました。

すずふり亭はかなり人気店のようです。

そんな中、鈴子は省吾に声をかけます。

鈴子「省ちゃん、例の物」

省吾は頷き、元治たちに指示をします。

省吾「元治、ポーク!ヒデ、オリーブとピクルス!」

実父ちゃんは食事を終え、リュックを背負います。

実「いや~うまかった~!ごちそうさまでした!」

鈴子「いいえ♪」

実「うちの皆にも食わしてやりてえなぁ。あんなの食ったら驚くだろうなぁ」

実父ちゃんは、つぶやきながら財布から小銭を出します。

実「これでいかったですか?」

鈴子「はい♪ありがとうございます」

実「こちらこそ」

鈴子は店の名前入りのマッチを渡します。

実「いいんですか?ありがとうございます!」

そして鈴子は、厨房にいる省吾に目で合図を送ります。

鈴子がレジカウンターで預かっていた省吾の大きな荷物を返した後、厨房から省吾がやってきました。

省吾「これ、ポークカツサンドです。ご家族で召し上がってください。店からの気持ちです」

実「え、いや!そんなつもりで私…」

省吾「奥さんには、明日まで十分持ちますからとお伝えください」

実「いや…でも、まいったな……」

鈴子「東京を嫌いにならないでくださいね」

鈴子は微笑み、省吾も同じ想いを訴えるように実を見つめます。

実「…はい。ありがとうございます!あの…では、遠慮なく…」

夕方、奥茨城、バス停

その頃、みね子たち兄弟はバス停で実が帰ってくるのをずっと待っていました。

家でもミシンで作業中の美代子が、時計を時々見ながら実の帰りを心待ちにしていました。

そしてしばらく経ち、ようやくバスがやってきました!

みね子「来たんじゃない!?」

ちよ子「父ちゃん、乗ってるんじゃない!?」

バスの扉が開き、実父ちゃんが見えました。

ちよ子「お父ちゃんだ!!」

実「おお!ただいま~!!!」

進「父ちゃん!父ちゃん!!」

実「ありがとな~!迎えに来てくれたのか~!」

実父ちゃんは、進とちよ子の頬をなでます。

ちよ子は、コスモスを摘んでつくった花束を渡します。

みね子も嬉しい気持ちでいっぱいでしたが、一歩下がったところに立っています。

みね子「おかえりなさい…♪」

実「ただいま」

みね子たちは家に向かって歩き始めます。

みね子は、実父ちゃんの大きな荷物を持ってあげます。

実「元気してたか?でっかくなって、2人とも!よし!こい!」

実父ちゃんは、ちよ子と進を両腕にぶらさがらせます。

実「おー!重い重い!!大きくなったな~!!!」

進とちよ子は、走るのも速くなったと言って2人で走り始めます。

実「どうだ、高校だ」

みね子「うん、楽しい。とっても楽しい毎日です!」

実「そうか」

みね子「うん、ありがとう」

実「うん」

実は、辺り一面に咲くコスモスを嬉しそうに見つめます。

実「秋だなあ、もう」

みね子「そうだねえ」

実「なんか、大人としゃべってるみたいだなあ、みね子」

みね子「あはは!大人だもん、もう」

実「そうかあ?」

みね子「そうかあって!そうだよ~!ははは!」

夜、谷田部家

4人が家に着いた頃には、すっかり暗くなっていました。

ワラで作業をしている茂じいちゃんは、実が帰ってきたのに気づかないふりをします。

実「父ちゃん」

茂「…おお、帰ったか」

実「へへ、ただいま戻りました」

茂「うん」

美代子「おかえりなさい…!」

実「ただいま!」

美代子「お疲れ様でした…!お風呂、たけてますから!」

美代子は嬉しそうで、少し照れている感じもします。

実「ああ、ちょっと待って」

実父ちゃんはそう言うと、畑の方にでかけていきました。

夜、畑

実父ちゃんは、久々に帰ってきた広い畑を見渡し両手を土につけます。

実「ああ~…!いいなあ、土は…!土はいいなあ~!」

ちよ子「土?」

実「茨城の土だ~!」

実父ちゃんは土を手にとってほぐすようにさわり、目をつむって顔に近づけます。

実「はあ…いい匂いだぁ…」

茂じいちゃんや美代子、みね子は、微笑み合いながらそれを見つめ、幼い子供たちは実のまねをして土の匂いを嗅ぎます。

進「んん?」

ちよ子「土は土の匂いだ~」

実「ははは!わかんねえか。だな!」

茂「さ、うちさ入っぺ」

実「よし!風呂さ入っぺ!」

みね子の心『お父さん。お父さんはここで、畑や田んぼしたいんだよね。そうだよね。決まってるよね。ここで生まれて育ったんだもんね。決まってるよね…』

皆が家に向かって歩き出しましたが、みね子は残って土の香りをかぎます。

みね子の心『この時 私は自分が総理大臣とかになって、農家の人が農業できるようにしたいと思いました。…なれないけど』

つづく

今日のあさイチ受け

いのっち「なんかね、心が洗われるというか。「なれないけど」って良かったね」

有働さん「ね。涙腺を2、3回とめなきゃいけないですね」

いのっち「東京のこと嫌いにならないでってグっときました。東京生まれだから、いつもそう思ってる。観光客の人たちとかに「嫌いになんないでね」って」

有働さん「そうなんだ。同じ気持ちなんですね」

いのっち「東京で育った人はそういう気持ちだし、出稼ぎで来た人たちに気持ちよく帰ってもらいたいって気持ちだったんでしょう、夏ばっぱは。夏ばっぱじゃないけど」

スタジオ爆笑

有働さん「そうなると、東北から出てきてとかいろいろまたつなげないといけなくなる」

(※鈴子さん役の宮本信子さんは、「あまちゃん」で夏ばっぱという役を演じていた)

今日の感想

夏ばっぱ~!

やっぱねえ、ついつい思っちゃいますよね~!

夏ばっぱ、ドラマ内でも視聴者からも人気者でしたもんね♪

いや~、しかし!今日は!思いがけず涙しました!!びっくり!

なんか、心があったかくなる回でした。

悲しみや切なさじゃなく、こんな「あたたかさに感動」で、なおかつ第4回目で泣かされるなんて、ほんとびっくりです。

夏ばっぱ…じゃなく、鈴子さんが「自慢してください!」と実父ちゃんに言ったシーン。良かった~!

昨日、宗男叔父さんが言っていたことに通じるなあとも思いました。

「家族のために頑張ってる父ちゃんに、かわいそうとか思っちゃいけない」ってやつ。家族のためにと思って、田舎を出て頑張ってる実父ちゃん。それだけでも十分「頑張る理由」だけど、「自分のやってる仕事を自慢してください!」と言ってもらえたら、もっと嬉しいし頑張る理由になる気がします。

そして鈴子さんと省吾コックが目で合図してた時は、「田舎者からぼったくってやろうとしてるんじゃないだろうな」ってちょっとヒヤヒヤしていた私でしたが(さすがにこの配役でそんなストーリー展開はないだろうとは思ったけどさ)、カツサンドのお土産には感動でした~!

っていうか、その前の、実父ちゃんが洋食のおいしさに感動してた時にすずふり亭の皆が嬉しそうだったのも良かった。なんてあったかい店!

奥茨城の家族にも食べさせてやりたいってすごく思っただろうから、本当にありがたかったよね、実父ちゃん!

そして、奥茨城に帰ってきた実父ちゃん。

自分だって父ちゃんに会えてめちゃくちゃ嬉しいのに、妹たちのために一歩引いている姿が印象的でした。

1話~3話までで、みね子がおちゃめでまだまだ子供のようだなって感じることが多かったし、どれだけ心でお父ちゃんの帰りを待ちわびていたかもすごく伝わっていました。でも、妹たちのために一歩引く。この演出が、高校生という「大人でないけど、子供でもない」感じが出てて「いいなあ、かわいいなあ」って思いました。

今日のみね子は、ほんとにお姉さんっぽかった。

「みね子が大人」という話題がちょこちょこ出てきているけど、今はどっちもあってどっちでもない時期っていうか…なんかいいな、この感じ。今の年代だからこそですよね。

久々に帰ってきた父ちゃんが「大人としゃべってるみたいだな」って言うのもすごく良かった。久々に会うとね、余計に感じるんだろうね。幼い下の2人への「おっきくなったな~!」っていうのとはまた違う成長が。

そして、ほんとに嬉しそうに土を触る父ちゃん。この描写もぐっときたなあ。何か月ぶりに土を触ったのかな。それを見て、お父ちゃんがここで大好きな農業できるようになればいいなって思うみね子は優しいね。

あと、実父ちゃん役の沢村さんも省吾コックさん役の蔵之介さんも好きなので、このドラマで朝からずっとこの2人が見れるのかと思うと興奮してしまった。

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