朝ドラ「わろてんか」第11週 第66回レビュー

われても末に6

今日のあらすじ

団真が高座に上がる。

名もない「月の井団真」の寄席に集まった観客は少ない。

団真が落語を始めようとした時、突然 団吾が現れた。

団吾のものとして有名な赤い人力車が風鳥亭の前に止まったので、風鳥亭の周囲にいた大勢の人々も小屋に入って来て、風鳥亭はいっきに満員御礼に。

観客の中に、お夕(ゆう)がいることに てんは気付く。

いっきに増えた観客を見て、団真の脳裏には、先日「ニセ団吾」を観客に責められた苦しい体験ががよみがえるが、なんとか平静を保つ団真。

団吾は、軽く踊りを踊ったりして観客をいっきに盛り上げる。

そして自分が「崇徳院をやる」…と観客を一瞬喜ばせるが、崇徳院を演じるのは兄弟子の団真だと発表する。

団吾「ここにおります わしの恋敵…いや、兄弟子の月の井団真が、わしらの師匠の十八番「崇徳院」をたっぷりやらせていただきます!」

団吾はこうして 団真にプレッシャーをかけた。

そして小声で団真に向かって「やれるもんなら やってみい。ヘタクソ」と嫌味を言う。

高座から下りようとする団吾は、扇子で団真の背中を2回 ポンポンと叩いた。

これは2人が仲の良い兄弟弟子だった頃、団真が団吾にしてくれた「うまいこといく まじない」であった。

団吾「昔、ようわしにやってくれたな…兄さん……」

団吾はそうつぶやき、再び明るい顔を作って観客を一笑いさせて高座を下りて行った。

高座を下りた団吾に、藤吉とてんは礼を言う。

団吾「お夕は来てるか?」

てん「はい」

お夕「そうか…。ぼさっとしてたら噺が始まるで!」

てんと藤吉は部屋を出る。

団吾は、高座で話し始めた団真の声を耳を澄ませる。

団真「月の井団吾…変なやつでっしゃろ。あの男が一門に弟子入りした時は、死んでまえ思いました。なんでか言うとね、あいつは入った時から天才やったんですわ。兄弟子のこっちの身にもなってみいっちゅうんですわ」

団真は、団吾のことで観客の笑いを誘う。

団真「…そやけど、あの団吾にも絶対負けへん言う噺がありまして…」

そして、団真は「崇徳院」を演じる。

団真の崇徳院は、確実に観客の心をつかみ、大成功を収めた。

袖で見ていた藤吉も「さすが、団吾師匠の兄弟子や」とつぶやく。

団真の崇徳院が終わった時、すでに団吾は風鳥亭から姿を消していた。

高座を下りた団真が羽織りの着物を畳んでいると、お夕がやってきた。

お夕「お疲れ様でした」と団真をねぎらう。

団真がお夕に着物を渡すと、お夕は何も言わず着物を畳み、2人は笑い合うのだった。

てんと藤吉はその様子を見守るのだった。

藤吉「やっぱり夫婦は…」

てん「われても末に 会わんとぞ思う…ですな♪」

夕方、てんと藤吉が事務仕事をしていると、突然 団吾がやってきた。

どうやら また借金取りから逃げているらしいので、てんと藤吉は借金取りから団吾をうまくかくまう。

団吾は礼を言い、去っていく………のだろうと思ったら、なぜか戻ってくる団吾。

てんと藤吉が不思議に思っていると…

団吾「ここはおもろい高座をやりよるわ。けったいなおなごもおるしな。ここに出たると言うてんねん。あんたらとやったら、おもろいことができそうや」

思いがけない団吾の言葉に、てんと藤吉は大喜び!

しかし、団吾は借金取りを連れてきて、「契約金1万でいいわ。今すぐほしいねん。今すぐ耳をそろえて払たって♪」といたずらっぽく笑うので、てんと藤吉は困ってしまうのだった(笑)

後日、団真と団吾のことが新聞に取り上げられた。

『団吾の粋な計らいに見事な芸で返した兄弟子団真』

このように報じられたので、団真はきっと今後 いろんな寄席からお呼びがかかるだろう。

つづく

今日のあさイチ受け

土曜日なのであさイチはありませんでした。

今日のわろてんかの感想

今日は、わりと好きな回になりました。

団吾と団真の中にはもう憎しみしかないのかと思っていましたが、言葉にしない気持ちの奥底で、2人ともちゃんと思い合っている兄弟弟子だったんだなってのが良かった。

団吾はきっと、お夕が自分のものになることはないって分かっていたんですよね。

でも「お夕はわしのもんや!」と叫んだこともあったので、希望を抱いたことは間違いない。

でも、団真失踪事件の時のお夕の姿を見て、自分が立ち入る隙がないことを悟り、2人を応援しようと決めた。

だけど、ただ「頑張って!」なんて応援ではなく、自分が前座に上がって団真にプレッシャーをかけることで、「これに打ち勝ってみろ」という応援をした。

そこにはきっと「アンタならやれる。それを俺は一番知ってる」という兄弟子への信頼もあったんだろうな。

団真と団吾という2人の描き方、今日はかっこよかったです。

それにしっかり答えることができた団真さん。

先日の失敗体験にも打ち勝って落語をしっかり演じた団真さんもかっこよかった。うまくいってくれて本当に嬉しい!

お夕さんが望んでいた「自分の力を信じ、精進する姿」も見せることができました。

団真さんは「笑いの神様なんておらん」「わしには才能なんかない」とか言いながら、きっと自分が一番 落語への未練があったと思います。「うまくいかない」「落語ができない」という環境と、大好きな落語への想いが交差してグチャグチャになっている中で、お夕さんが自分を励ます「才能がある」という言葉だけしかよりどころがなかったんじゃないかなって思いました。

でも今日を境に、団真さんは自分で自分の力を信じられるように変わっていくはず。うまくいかなくても自分のせい。うまくいっても自分の努力のおかげ。その隣にお夕さんがいてくれることは、よりどころではなく、前に進む力になると思います。

で、何もたいした言葉を交わさずに戻るお夕さんと団真の大人な関係も非常に良かった!

着物をさっと畳むお夕さんが良かったな~。夫婦のこういうやりとりに、言葉はいらないんですよね。素敵。

団吾さんのお夕さんへの想いは非常に切ない。前座で「わしは男女の愛とか、永久の契りってのを全く信じてまへん」と言っていましたね。それがまた切ない…!

でも、自分が手に入れたかった人の幸せを想って身を引き、恋敵に塩を送ったあんたも、ちゃんと愛を知ってるよ!…と、団吾に伝えたい。

どうも、てんと藤吉が子供っぽいので、かるーい印象で進んじゃうこのドラマですが、この3人の織りなす人間模様はしっかりした雰囲気があって良かった。

いろいろ脚本がおかしいところがあってドラマ全体の印象としては「ん?」ってなっちゃうことが多いのでもったいないなと思うのですが、この3人に関しては割と良かったと思います。

団吾も団真もお夕さんも、「好きなキャラ」になってくれました(^^)

お夕さんと団真さんは風鳥亭には出ないようなので、これで出演は終わりかな?

団吾は風鳥亭をにぎやかにしてくれそうで、ちょっと楽しみです♪

…あ、先日お夕さん妊娠説を予想していましたが、それはハズレでした~(^^;)

ただひとつ…どうしてもつっこまざるを得ないのは、藤吉の「さすが、団吾師匠の兄弟子や」というセリフ…。

おい!!お前、どの口が言うてんねん!!お前、先日ちょっと聞いた団真の落語のことは一体どう判断しとったんや!言え!まずはそれを言え!!!(笑)

このセリフには、つっこまれた方も多いのでは…!?(^^;)

これはないですよね~。

これだと、「笑いが分かる男」であったはずの藤吉こそ「ネームバリューで笑いを判断してる」ことになってしまいますよね。

あの時、「団吾師匠の名を語ってるニセモノ」「名もない噺家」というさげすんだ目で団真の落語を聴いてたってことを証明してしまいましたね。

ずっと団真さんに才能があるのかどうかを気にしてきた私ですが、今週の内容をまとめると、団真さんはきっとお夕さんが言う通り「才能はある」のでしょう。でも、団真自身が言った通り、「ほんまもんの天才」は格が違う。団吾の才能こそ、笑いの神様に愛されたとしか言えないものなんでしょうね。

でも席主である藤吉は、「才能がある団真」を見極めて何かしら反応しないといけなかったのでは!?亀井さんが以前に言ってた「若いのに情の細かいええ噺ができる」というような評価すらできなかった藤吉のキャラは、もうめちゃくちゃとしか言えないです。ちょっとヒドイ。

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コメント

  1. かるび より:

    団吾の、団真に対するいろんな感情(嫉妬、尊敬、期待・・・)があの背中を2回ポンポンと叩くところに全て現われていて感動しました。団吾は天才、団真は秀才なんじゃないでしょうか?自分には無いものをお互い認めているけど、なかなか素直に認められない、みたいな。上手く言えませんが(汗)
    このエピソードはよかったです。細かいところは目をつむって・・・(笑)

  2. いそまる より:

    かるびさん
    おっしゃる通り、本当にいろんな感情がありましたね…!その上で、背中ポンポンには、「やっぱり嫌いになれない兄弟子」ってのが表れていましたね!
    なるほど、天才と秀才!一番的確な表現に思います!団真さんは今後もドラマに出るんでしょうか?分かりませんが、お夕さんと幸せでいてほしいと願います(^^)
    良かったですよね!この3人においては!
    ほんと、細かいところに感じる「ん~?」がもったいないです(^^;)