朝ドラ「カーネーション」を再放送で初視聴。不定期で感想を書きます。
初見&予備知識いっさいナシなもので、2度目の視聴をされている方からしたら「それ違うよ~」「その予想間違ってるよ~」などツッコミたくなることもあると思いますが、お許し下さい(笑)
第85話「愛する力6」
あらすじ
糸子が玉枝の部屋を訪ねると、玉枝は力なく布団に伏せていた。糸子は、奈津が体を売っていることを話し、「オバチャンだけが奈津を救える」と頼み込む。しかし玉枝は、自分には人助けをする余裕などないと糸子の頼みを一蹴した。
しかし、その数日後、玉枝が奈津のところに行くと言い出した。すっかり体が弱ってしまっている玉枝を太郎がおぶり、糸子は奈津がいた小屋へ玉枝を案内する。糸子たちは姿を隠し、玉枝だけが奈津の小屋へ入った。
小屋の中には、小さな骨壺とお線香があった。玉枝は、奈津のお母さんが亡くなったことを悟る。泰蔵と勘助が亡くなったことを話そうとすると、奈津は耳をふさぎ、堰を切ったように泣き出した。玉枝は奈津に寄り添うように優しく言葉をかける。
玉枝が家を出て来たので、心配していた太郎と糸子が駆け寄り玉枝を支える。奈津と糸子は顔を合わせたが、言葉を交わすことはなかった。
後日、周防は発注していた紳士服を予定通りに仕上げ、オハラ洋装店での仕事を終えた。
(※糸子は周防さんを雇用したのかと思ってましたが、受注した一着だけを作りに来てもらってたみたい)
去り際、糸子は何度も周防に御礼を言う。周防は何やら安心した様子で、最後の方 糸子があまり話してくれなかったので嫌われたのかと心配していた…と、話してくれた。
糸子「…しゃべれんようになったんは、好きになってまいそうやったからです…。さいなら。もう二度と会いませんように」
感想
すごかったです…。とにかく「すごいドラマ」だと思いました…。あの時、奈津がおばちゃんの前でだけ泣けたことがこんな風に2人の人生につながっていくなんて、思いもしませんでした。
「糸子…おばちゃんに会って大丈夫なん…!?」と心配やった糸子とおばちゃんの再会は、意外にもとても静かでした。あれからもう何年も経ちましたもんね…。
玉枝「……はれまぁ…糸ちゃんか…。…あんたんとこ、お父ちゃん、死んだんやてな…」
糸子「うん…。…あと旦那さんと、おばあちゃんも死んだで…」
玉枝「…ようさん死んだなぁ……」
おばちゃんも、もう糸子に「来るな!」とか言える気力もなかったのかもしれません。それと、それ以上に、ここ数年の自分を悔いているような感じもしました。おばちゃん…泣いてましたね…。ご近所さんの葬儀にも出ず、子供の頃から可愛がってた糸子を傷つけ、お嫁さんや孫につらい思いをさせてることを一番「ほんまはこんなんアカン…」と思ってるのはおばちゃん自身やったんやなと思いました。
奈津とおばちゃんのシーンもたまらなかった…。
玉枝「勘助と…泰蔵もな…」
奈津「いや!いやや…!」
玉枝「死んでしもたよ…」
奈津「いやや!いや!いや~!!!!」
玉枝「しんどかったな…あんたも、たった一人で…つらかったな…」
おばちゃん優しい……これがほんまの玉枝おばちゃんやと思う…。自分が世の中で一番つらいように感じて殻に閉じこもってしまったおばちゃんが、奈津を救うために本来の自分にある強さと優しさを取り戻してくれました。
前に糸子が「奈津と八重子さん、どっちがつらいんやろうな。どっちもやろな」と言っていましたが、泰蔵兄ちゃんの死も、奈津・おばちゃん・八重子さん・子供たち…誰が一番悲しいか比べられへんと思います。だけど、同じ人を想う悲しみを共有できることが、2人にとって救いになったのかも…。
奈津が一人で生きて来た期間のこと、はっきりした描写や奈津の説明セリフなど一切なくても、奈津の格好、表情、お母さんの骨壺…それらで伝わってきました。奈津…頑張ったな…大変やったな…。もう一息や、もう大丈夫やで、奈津…。
あ…あと、八重子さんの長男の太郎が、おばちゃん(太郎からしたら祖父)をおぶったり心配したりするのも泣かせました。ええ子や…。
周防さんについては…糸子、好きになりかけてたのか…。そうだったのか……。じゃあ前回 ミシンのハンドルをにぎって「力を下さい」と語りかけたのは、勝さんじゃなくて周防さんやったのかな…。突然の恋心に少し驚きました。恋につながった理由は、洋服を通して見る世界が共通しているところ…でしょうか。恋心というか、「惹かれている」が適切かな。糸子が自分からこんな風に思ったのは初めてですね…。
関連記事
「カーネーション」全記事一覧