夕ドラ(再放送)「カーネーション」第17週 第97話感想(8/3放送)

朝ドラ「カーネーション」を再放送で初視聴。不定期で感想を書きます。

初見&予備知識いっさいナシなもので、2度目の視聴をされている方からしたら「それ違うよ~」「その予想間違ってるよ~」などツッコミたくなることもあると思いますが、お許し下さい(笑)

第97話「隠しきれない恋6」

あらすじ

糸子(尾野真千子)は、隣町に周防(綾野剛)の紳士服の店を開くことにする。率先して店のしつらえに取り組む糸子。一方オハラ洋装店は、繁盛するものの、ぎくしゃくとしている。そして周防も自分の家族を気にしているのだった。親族会議では妹たちを従えて糸子をかばった長女・優子(野田琴乃)だが、周防の子どもたちになじられ、つらい思いをする。紳士服の店が完成した日、糸子は周防が心から喜んでいないことを知る。

(YAHOO!テレビGガイドに掲載されているあらすじを引用)

感想

「どこに行きつくの」と前回感想の最後に書きましたが……どこにも行きつきませんでした。

周防さん

周防さんと糸子のことが噂になったのが夏頃だとして、今は12月。糸子は数か月、自分が宣言した通り、周防さんにはそのまま働いてもらい、店も今まで通りにやるということをして過ごしてきたようです。

糸子が前回の最後に自負していた通り、糸子が築いてきた店は今回の噂で客足が遠のくということはなかったようです。さすがに今回ばかりは無理じゃないかと思ったんですが…。お客さんは女性だらけなんだし、夫を持つ主婦も多いだろうし…不倫してる人の店で服を作るかなって……。ドラマ上ではそこまでの展開にはならず、糸子の店はほぼ変わらずに忙しくしているようでしたので、ちょっと安心。でもこれ、実話を元にした作品なんですよね、実際はどうだったんだろう…ちょっと気になりました。

周防さんの店を開店させる糸子

糸子は戦争中、「自分の店の者を配給の列に並ばさん」「うちはそんだけ儲かってる」ということに、意地と自分の甲斐性を感じてどこか誇らしく思っていた、という自分の胸中を明かしています。それと同じやなと感じました。

他に働く場所がない周防さんを働かせてお給金も十分あげている、周防さんの家族(子供ら)にお菓子のお土産を持たせてあげる、ちょっと居心地が悪いのは他に店を開くことで解決させる、どれも、きっと奥さんにはできないことでしょうね…。

糸子はきっと自分を誇らしく感じていたと思います。もともと男勝りにつっぱしってきた糸子ですから、糸子がそう考えてること自体には違和感はありません。そこに加えて、周防さんに愛されているという喜びもあります。

だから安岡美容室でも、自分のことをとても誇らしげに話していましたね…。そんな糸子に対して「ああ…糸子 やっぱり初めて間違えてしもてるんやな…」と思いました。

この間、周防さんの奥さんがどんな風に過ごしてきたのか…。周防さんの子供たちがオハラ洋装店を覗き見し、それを見つけた優子に「おいのお父ちゃんば返せ!」と言ってきました…。子供たちも奥さんも、周防さんが毎日 不倫相手のところで働いていることを知っています。どんな思いだったのか…毎日 不倫相手の元に行く夫を見送り、迎え、不倫相手のところからもらうお金で生活し、施しのように手土産をもらう…糸子のことは大好きだけど、奥さんの気持ちを想像すると…許せないひどい仕打ちに思いました。

自分で終わらせた糸子

冒頭にも書きましたが、「どこに行きつくんだろう」と思わされたこのエピソードは、結局どこにも行かなかった、と感じました。どこにも行けるわけがなかった。

店を与え、周防さんが喜んでくれると思い込んでいた糸子。机も時計も良い物を入れ、糸子の喜びや気合いはたっぷりです。けれど、周防さんは全然喜びません。

周防さんの店の看板を見上げ、糸子は自分が間違っていたことをようやく感じ取りました。

糸子のモノローグ「うちは…初めて自分の看板を見上げた時、ごっつ嬉しかった。ごっついごっつい嬉しかった。何がちゃうんやろな…」

糸子「……ごめんな、周防さん…。うち…周防さんの夢叶えたんやのうて…取ってしもたんやな…。…そら…自分やのうて、女の金で看板上げてもうたかて、なんも嬉しないわな…。なんや、早よ言ってよ、周防さん」

周防さん「いいや…でも、ありがとう、糸子さん」

糸子「うちは……周防さんを…ほんまに幸せにはでけへんのやな…」

周防さん「…おいも…おいもそうたい……」

周防さんの言葉数は少なく、糸子を否定することはありませんでした。周防さん…優しいです…周防さんは糸子を本当に愛していたし、糸子のそういう気持ちはちゃんと分かってくれているんだろうと思います。だから「こんなことされても嬉しくない!」とか声を荒げたりしないんだろうな。でも、お互いに気持ちも分かるのに、思い合っているのに、一緒に幸せにはなれない。もう、これがこの恋の全てですよね…。

糸子が自分の間違いに気付くきっかけが、店だったというのが良かったです。初恋に夢中になり、誰にとがめられても、子供たちが自分を信じる気持ちを裏切っても、自分の恋を貫こうとした糸子が、看板を見上げ、自分が店を持った時の気持ちを思い出すことで、周防さんの気持ちを悟り、自分の間違いに気づきました。ミシンに出会い、父に怯え殴られても必死にすがりついて自分の店を開業し、ここまで一心不乱に大好きな仕事と向き合ってきた糸子だからこそ、ここで気付けたんだろうと思います。

ちゃんと、自分で気付けて良かった。

恋の終わり

糸子のモノローグ「その夜、うちは生まれて初めて、無断外泊っちゅうのをしました」

糸子と周防さんの最後のひと時でした。大人の描写でしたね。

2人の互いへの想いは本当だったと思います。

月並みですが、出会うのが早かったら…!と思う。でも、糸子も言っていた通り、大好きな人を失った穴があったからこそ好きになった相手なので、出会う時期が違ってもどうにもならなかったかもな、とも思います。

このエピソードは、ただ、これだけのことでした。再婚して一緒になるとか、そういうのでなく、ただほんの数か月、周防さんという人に糸子が初めて恋をした、とだけでした。

組合長の三浦さんの「命は燃やすためにあるんや」が響きます。これまで恋をせずに来た糸子が、普通の人と順番は違ったけれど、初めて命を燃やす恋をしました。自分が好きな人が自分を好きだと言ってくれることはめったいにない、外れても踏みとどまっても人の道。三浦さんの言葉が、2人が別れた今、ものすごく響きます。糸子はただ、初めて命を燃やす恋をしました。外れた人の道を、少し時間はかかりましたが、糸子は自分で戻って来ました。

この恋が良かったか悪かったかと言えば、悪かったと思います。間違いなく。けど、糸子びいきの私は、良かったね と思ってしまいます。

人の道を踏み外すような恋に走っても、まっすぐで負けん気が強い、私の好きな「糸子」だったな、と思います。

糸子のモノローグ「うちはまた、前に進みます」

同じく8/3に放送された98話は、明日の日曜日に更新予定です。よろしくお願いします。

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拍手お返事

Aさん…糸子が恋をしてないな~とは気になっていたけど、ほんとにまさかの展開でした。糸子の情熱的なところ、急に降って沸いた性格ではなく、「糸子」だったと思います。ここまで貫くとはびっくりでしたけどね。勝さんの不倫の事、持ち出しませんでした。そうそう!ほんまそうですよね!私なら「勝さんも不倫してました」とか言ってしまいます。プラトニックか問題は、今日の感想に書くか迷いました(笑)せっかくAさんが触れてくれたので、ここに書きます!私は、この回「最後の夜」までプラトニックだったんじゃないかな、と思っています。そういうところが2人の気持ちをさらに熱くさせたんじゃないかな~と。と、思いつつ、いや~でもええ大人やしな~と思ったりもするんですが。うまい感じではぐらかしますよね、ドラマ本編(笑)この回の「最後の夜」では致した…と思うのですが…Aさんはどう思われますか?また良かったら教えて下さい。

Kさん…ラサールさんの「幸せにしてやりたい」は泣きましたね!私も、いきなり出てきたオッチャンが言うたセリフとは思えへんくらい泣きました!(笑)太郎君は、優子となんかあるんと予想してます。楽しみですね~。不倫エピは実話だそうです。興味深いお話を、カーネーション記事一覧のコメント欄に頂戴しましたので、良かったら読んで見て下さい…ひええ!ってなりますよ…。周防さん、私も綾野剛さんの虜になってしまいました…綾野剛さんを見る目変わりました。かっこよかった…結局出番は短かかったけど、すごい存在感でしたね。

Rさん…奈津の旅立ちの時、糸子が周防さんの陰に隠れたのは奈津にお礼を言わせないため説…!!!なるほど~!!!!!そうかも!!!!!聞かせていただいて、また物語に深みを感じました。ツイッターの感想って「そんな見方があるのか!」とか発見はほんとに多いんですけど、ぽろっとネタバレしてくるので見ないようにしています。え!?六角さんですか…!?もう完全にいい人認定しています。(ただ今回の声でかエピソードは、なんか、どうかしたら「あえて大声を出して小原糸子をはめようとしている」ように見えるくらい声がでかい~とは思いました・笑)え…なんかあるの…?ドキドキ…!Rさんにはいつもいい感じで楽しみを増やされます(笑)

前回の記事にも沢山の拍手、ありがとうございました!
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コメント

  1. アリエル より:

    素晴らしい感想ありがとうございます。いつも文章がお上手だなぁと思っていましが、今回は特にそう感じました。ずっと恋をしなかった糸子とずっとお洋服を着なかった糸子、この二つを結びつける描き方も凄いですよね〜
    お返事もありがとうございます。私は大人だしとっくのとうにプラトニックな関係ではないだろうと思って見てましたwwwでも、おっしゃる通り、ずっとプラトニックで、外泊の夜に初めて結ばれてっていう見方が一番しっくりきますね。

    一泊したあと、糸子の口紅がとれてるんですよね。。。憎い演出だなぁと思わず唸りました。

    ちなみに、実際は不倫関係は何年も続いていて、相手の方は北村さんみたいな人だったみたいですよ〜商売の方も本当に影響しなかったみたいです。(昔小篠綾子さんの伝記を読んだので、うろ覚えです。違ったらすいません)

  2. いそまる より:

    アリエルさん
    洋服を着なかった糸子がこのエピソードに絡んでくるというのは本当に驚きました。そう!「すごい」ですね!一言で言うと、ほんまそうです!「すごい!」と思いました。

    プラトニックじゃない説ですか~(笑)いい大人ですしね~(笑)私は一応 先日書いたもので自分の結論にしたんですけど、心のどこかでは「いや~そうか~?いい歳した男女がプラトニックなままなんてあるか~?」と思ったりしています(笑)視聴者自身がどっちでも思えばいいように作られていますよね。口紅は気付きませんでした!!ほんとに描き方が大人ですね。
    相手は北村さんみたいな人!?ええ~!…なんでや…(笑)ドラマの方でこの話題を扱うにあたって、視聴者が感情移入できるようにいろいろ検討されたんでしょうね。商売にも影響しなかったというのはすごい…実話だったんですね!噂をはねのけるほどのカリスマ性みたいなものがある人だったんですかね?うろ覚えでも、お話が聞けてうれしいです!