夕ドラ(再放送)「カーネーション」第26週 第149話、第150話感想

朝ドラ「カーネーション」を再放送で初視聴。不定期で感想を書きます。

初見&予備知識いっさいナシなもので、2度目の視聴をされている方からしたら「それ違うよ~」「その予想間違ってるよ~」などツッコミたくなることもあると思いますが、お許し下さい(笑)

第149話「あなたの愛は生きています4」

あらすじ

平成18年3月、糸子(夏木マリ)は自宅で倒れ、緊急入院する。孝枝(竹内都子)からの連絡を受け、優子(新山千春)と直子(川崎亜沙美)が駆けつけ、聡子(安田美沙子)もロンドンから戻ってくる。三姉妹は病室の糸子のそばで一晩を過ごすが、翌朝目覚めた糸子の容態が小康を得たことに安心し、慌ただしくそれぞれの仕事に戻る。感謝の思いで見送る糸子。従業員や病院スタッフへの思いもかみしめ、自分を幸せだと思うのだった。

(YAHOO!テレビGガイドに掲載されているあらすじを引用)

感想

糸子が倒れて子供らが集まり、目覚めた糸子が皆に感謝し「自分は果報者(幸せ者)」だと思う。なんというか…とにかくジーンときました。

忙しい子供らが来て、個室の病室に布団を並べて寝る。(看護婦さんの邪魔になりすぎるんとちゃうかというツッコミは置いておいて…笑)

糸子、優子、直子、聡子が4人で眠るなんていつぶりのことやったんでしょうね。「母親が92歳」と聞くと「いつ何があってもおかしくない年齢」と思ってしまうけど、やっぱり身内や周りの人からしたら、「その時」がいざ来たら不安で心配でたまらないもんですね…当たり前のことかもしれませんが、改めてそう思いました。そんだけ「愛されてる」ということですよね。

ただ、3姉妹はこの時点でもう全員60代です。とても60代に見えないのがちょっと気になってしまいました。オノマチ糸子が最後に演じたのが60歳の糸子。もちろん主役だし、そこから先 糸子の92歳までを描くための夏木糸子への交代に意義はないんですけど、そこまでしっかり老いを見つめるドラマなのに、その娘らが、とても60代(優子にいたっては70歳前)に見えないのはいかがなものかな~と。メイク等でもう少し演出できなかったのかな~と、そこだけ残念でした。

糸子が目覚めて、子供らが準備をして仕事のことを話し合っている姿を見つめる糸子。このシーンは、善作お父ちゃんが家を出た日の朝の光景を思い出しました。糸子はきっと、何気ない日常を愛おしく思う気持ちと、子供たちが健康に仕事に励んで生きていることへの喜びを感じていたのかなと思います。目が覚めて当たり前の朝がそこにあるということは、幸せなことなのかもしれませんね。

あと、昨日ツイッターに書いた感想ですが…


あれだけ仕事に励んできた糸子が心から「幸せ」だと感じるのは、自分の功績や仕事内容ではなくて、「人」だというのがとても良かったです。人から幸せをもらえるのは、糸子も人に幸せをあげてきたからだと思います。

思えば、糸子は玉枝おばちゃんが悪くなって余命宣告された時も甲斐甲斐しく見舞いに通いました。そんな風に人を愛した糸子が、いよいよ自分がその番になったんですね…。家族も仕事仲間も来てくれて、皆が心から心配してくれて…。必ず順番がめぐってくる、いつか自分が見送られる番がくる。悲しいけど、想ってくれてる人がいるって、めちゃくちゃでっかい「幸せ」ですよね。

第150話「あなたの愛は生きています5」

あらすじ

入院して数日後。糸子(夏木マリ)の病室は見舞い客が多く、花であふれる。糸子はオシャレをして客を出迎え、楽しく過ごしている。譲(川岡大次郎)や栄之助(茂山逸平)もやってきて、糸子が美しくなったとひやかす。譲らを見送って病室に戻った里香(小島藤子)は、ある予感に思わず泣きだす。3月26日、イギリスは母の日だった。ロンドンの聡子(安田美沙子)に、優子(新山千春)と直子(川崎亜沙美)から悲しい連絡が入る。

(YAHOO!テレビGガイドに掲載されているあらすじを引用)

感想

自分の人生の終わりを感じ始めた糸子に見えた世界は、正直 まだ自分には分からないなって思いました。けど、最期の時間に「世の中がなんでもかんでもきれいに見える」と思えた糸子はやっぱり幸せ者なんだと思います。

確か昨日も感想に書きましたが、どんな風に生きて来たかが晩年に表れるのかな…。

糸子が里香ちゃんに言った「あんた、きれいやなぁ…」は、「生命の輝き」を指しているんでしょうね…。糸子も、若い頃 本当にキラキラ輝いていました。糸子が「洋裁やりたい!」と突っ走っていた頃、糸子の生命の輝きが伝わってくるのを感じました。誰しもそんな若い時期を通り、年を重ねていきます。若い時期に出会う人、年をとってから出会う人、いろんな人から影響を受け合って生きます。かつて糸子がそうであったように、里香ちゃんも、年老いた糸子からとても大きなものを受け取ってくれていると思います。里香ちゃんの人生はまだまだ続いていく中で、糸子から受け取ったものも一緒に彼女の中に存在していくんやな…。そんな風に思う 祖母と孫のシーンでした。

そして、小原糸子の人生がついに幕を閉じました。

最後までこのドラマは「死の瞬間」を描きませんでしたね。老いをしっかり見つめるけど、瞬間を描かない。このドラマが貫いてきた優しさ、だと思います。

ロンドンにいて駆けつけられなかった聡子を主軸にして糸子の最期を視聴者に見せた演出、「すごいな…」って思いました。イギリスでは母の日というのも実話でしょうか。すごいな……。

聡子によって糸子に捧げられたカーネーションの花束。

23話で「好きな花」を根岸先生に訪ねられて、「カーネーション」だと答えた糸子。その時、好きな理由をこう話していました。

糸子「カーネーションです。あの花は根性あるっておばあちゃんが。他の洋花と違って、カーネーションは簡単にしおれへん。カビ生えるまで咲いてるって感心してました」

「カビが生えるまで咲いてる」…。若い者だけが持つ生命の輝きの時期を過ぎても、糸子は間違いなく、咲き続けてきました。こうして、糸子の人生を見届けてからこのセリフを聞くと、こみあげてくるものがあります。

149話、150話でいっぱい泣きましたが…、なんやろう…不思議と、悲しい気持ちではありません。もちろん大好きな糸子が亡くなってしまって、寂しい気持ちはありますし、めちゃくちゃ泣きました…。けど、「寂しい」「悲しい」以上の気持ちを持てるのは、糸子が、咲き続けてくれたから、走り続けてくれたから、やと思います。ずっと見守ってきて、後悔とかやり残したと思うことがないんです。

それから、なんて贅沢な体験をさせてもらったんやろう、という幸せを感じています。糸子を愛した家族たちでも、糸子の人生のすべてを見届けることはできません。私たち視聴者だけが、糸子の人生のすべてを傍で見届けることができたんです。こんな贅沢で幸せなことは、他にないなぁ…って思ってます。めちゃくちゃ幸せです。

だんじりだんじり言うて走り回ってた幼い糸子、ミシンに出会ってまっしぐらやった糸子、母になった糸子、おばあちゃんになった糸子、年とってもミシンを踏み続けた糸子、皆を愛して愛された糸子。そんなすべてを見させてもらえたなんて、こんな幸せはありません。こんな風に思うドラマは初めてです。

こんな気持ちをありがとう。長い人生、おつかれさん。糸子。

糸子のだんじりはかっこよかったし、糸子の花はきれいやったよ。

でもカーネーションはあと1回放送があります。主人公・糸子が亡くなった後で何を描くのかな。なんとなく予想はしています。今でさえ、カーネーションというドラマのすごさを感じているのに、最終回で何を見せられるのか、今から楽しみです。

※お願い※

本当に楽しみにしているので、最終回に関するネタバレは一切お断りします。例えば「優子が見せ場です…」みたいな「ほのめかし表現」もお控えくださいm(__)m

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「カーネーション」年表

拍手お返事

KAZUさん…「娘さんなりの終止符」というお言葉にグっときました。ほんまですね…!娘世代の外見については私も今日さすがにつっこみました…(^^;)ちょっと惜しいポイントです…。私も一生懸命 感想ブログ書いてますが、このドラマは特に、自分が感じている感情を言葉にできないことが多いです。ドラマから受け取ったものを言葉にできないことも多々…。本当にすごいドラマです…。

RYOさん…そうそう!携帯電話が出て来た時「おお…そうか…そうだよな…」って思ってました!(笑)私の世代からすると「ラジオの登場」「テレビの登場」なんて大昔のことに思えてしまうのですが、ほんのチョット前のことなんですね。私も、脚本家さんがすごすぎると思っています。このドラマから受け取るものが大きすぎて、言葉にならないことが多いです。「これを見るため」の「これ」、やっぱり難しいですよね…。私は「愛」で自分の結論をつけたんですが、私ももっと違うような気もします。

ARIさん…周防さんの件は、胸がギューっとなりますよね。分かります。老いて結ばれるというドラマ的展開がないところが「事実は小説よりも奇なり」と思ったりするんですが、「あ、いや、でもこれドラマか。いやでも実話か。いやでも、全部が事実というわけでも。脚本と演出でドラマ向けにされてるんだし。いやでも実話…」の繰り返しです(笑)

sさん…生きて来たことが色んなところで色んな人につながっていくのがすごくいいですね。深い恋…糸子が人生で一度、そういう女性としての気持ちを感じられて良かったと思います。恋をしないまま結婚してしまった時はちょっと…心配というか…残念というか…そんな思いだったので。老いたからこそ若者を見守る立場になった糸子は大きかったですね。

HITOさん…え~泣いてくださったなんて嬉しいです。いつもいつも、つたない文章でブログなんかやって…と自分ツッコミしてるので励まされます。先日ツイッターでも、渡辺あやさんの他作品も素晴らしいという意見を見かけました。朝ドラを見始めてから「脚本家」さんにも少しずつ目が向き始めておりまして、特に渡辺あやさんにはすごく興味を持ちました。(すごすぎるんですもん…!)なかなかドラマや映画をゆっくり見る時間がとりづらく、すぐに「見ました!」とご報告できることはないかと思うのですが、是非必ず見たいと思います。

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コメント

  1. みわ より:

    ほとんどの人が着物に下駄草履、限られた場所にしか電話が無かった時代から始まり、時は流れて、糸子の訃報は携帯電話で受けられ、死装束は洋服作りに人生を捧げた糸子らしくブラックのフォーマルなスーツ…。長い長い時間を一気に駆け抜けた糸子の一生でした。

    「本放送の時は夏木糸子になってからしかまともに見てなかった」とコメントして、いそまるさんを驚かせてしまいましたが、今回最初から全部見ることができて、本当に良かった。尾野真千子さんの演技は素晴らしかったです。(本放送でなぜ見なかったのか、自分でもよくわかりませんが、朝ドラ自体を時間的にゆっくり見られなかったのかな。)

    本放送時のあと、なぜかずっと印象に残り続けたのが、直子が「ここに写真飾ってやっちゅうことや、ほんでここに花飾ってやって…」と言うシーンでした。悲しい中にもちょっと笑える、カーネーションらしいシーンだと思いました。

    全部見た今は、心に残るシーンが新たにいっぱいできて幸せです。

    三姉妹が若すぎるのは私も突っ込みを入れたくなりました。技術的には老けさせるのは可能だと思うんですが、理由があるとしたら…絵ヅラですかね(笑)。「朝っぱらから年寄りばっかり」と視聴者からクレームが来るのを恐れたとか、いやいや単なる憶測ですが…。

    三女の美智子さんをつい最近TVでお見かけしましたが、75歳とは思えない軽い足取りで階段を登っていてびっくりしました。学生時代にテニスで鍛えたからでしょうか。三人ともお若いですね。

    同じドラマを他の人はどのような想いで見てるのか、毎回いそまるさんの感想を読ませてもらうのが楽しみでした。
    あと一回となりましたが、よろしくお願いします。

  2. tak より:

    自分は晩年編も含めたこのドラマ全体の支持者なのですが、本放送時糸子の死によるダメージは一番というわけではありませんでした。
    夏木糸子が老いても明るく元気に生きぬいたからですかね。
    なんというか糸子に対して「ありがとう」という気持ちのほうが強かった気がします。

    因みに(老いの描写も含めて)ダメージが強烈だったのは・・・

    6位 安岡玉枝 安らかな最期でしたが、最後に息子勘助について悟ったのが印象的でした。

    5位 周防龍一 年齢的には亡くなっていてもおかしくはないのですが、糸子の涙がすべてを物語っていました・・・。

    4位 小原善作 火傷の時の小林さんの演技で笑わしてもらいました。糸子の「逝かんといて!お父ちゃん!」が心に残ります。

    3位 小原ハル 静子の嫁入りと同時に描かれたのが印象に残りました。最後の静子との会話・二階から静子を見送る姿が見事でした。

    2位 小原千代 徐々に年老いていく麻生さんの演技はすばらしかったです。最後の『エアーお酌』はそこまでの積み重ねがあったからこそ輝く屈指の名場面でした。

    1位 安岡勘助 これはもうただただ強烈でした。最後に列車のなかで小さく「サヨナラ」とつぶやいたのは、やはり糸子に向けてのものだったのでしょうか?・・・いやみんなに向けてかな?

  3. いそまる より:

    みわさん
    「カーネーションという作品は名作らしい」という漠然とした情報は知っていたので、「せっかく再放送されるなら見てみようか…」と思って見始め、第一週から「久しぶりに、「この子の人生を見守りたい!応援したい!」と思える主人公だ!」と引き付けられ、こうして糸子の人生を見届けることができ、感慨深いものがあります。オノマチ糸子も夏木糸子も、どちらも素晴らしかったです。カーネーションが名作と言われる理由を理解できました。素晴らしいドラマです。
    写真を飾る場所を準備しておくなんて糸子らしいし、それが、いつも窓から大好きな人たちとだんじりを見つめた部屋というのが、何度も見た「だんじりを見つめる糸子」が思い返されてあったかい気持ちになります。
    「朝っぱらから年寄りばかり」…は……あるかも!!!!あるかもしれません!!!!ちょっと納得です!!
    ちょっと前にコシノジュンコさんをTVで拝見した時も、お元気でしっかりしておられるな~と思いました。健康一家なんですかね。うらやましい。
    ブログを楽しみに読んでくださっていたこと、本当に嬉しく思います。ありがとうございます。あと1回!いよいよですね…!こちらこそ、最後までよろしくお願いいたします♪♪

  4. いそまる より:

    takさん
    「夏木糸子が老いても………「ありがとう」という気持ちのほうが強かった気がします。」の部分、本当に完全同意です!!!おっしゃる通りだと思います!!!私も「ありがとう」でした。
    ダメージが強烈だった順…なるほどなるほど……(..)フムフム……
    1位の勘助は私もそうかなぁ…2位は私はお父ちゃんですかね、この2人は、まだまだ元気でいれたはずなのに…という悔しさがあります(´;ω;`)